高齢者宅ほどモノが多い 実家がゴミ屋敷化する前に片付けを
今回は茨木市某所、おじい様がかつて住まわれていた家の整理をしなくちゃ・・という訳で、10年以上も経過したお宅へとお邪魔致しました。
誰も住まずに長期間放置されていたお宅は、水道も電気の供給もストップされていて、全体が薄暗く空気が滞っております。
いかにもおじいちゃん、おばあちゃんの住んでいた家という佇まいが残っていて、ここだけ時間が止まっている錯覚を起こしてしまいそう・・・。
ご相談者のYさんはその孫にあたるお若いご夫婦。
高齢の方に高い確率で共通する点、それはモノを大切にするコト。
モノの少なかった時代 ”もったいない精神” ですね。
でも、それが非常に強すぎると晩年ゴミ屋敷化しちゃう。
現在は消費社会、使い捨て商品で溢れる社会です。
これがこんな値段で買えるの?というモノがズラリと陳列された100均ショップ。
便利な一方で色んなモノがポイポイ簡単に捨てられる為、深刻なゴミ、環境破壊問題に発展しています。
そして、そして、この両極端な溝の深さが凄すぎるんですよ。
田舎の大きな日本家屋のお宅には、特にその問題が顕著に出ています。
今後更なる高齢化が進み、子供・孫世代が都会へ出ていった後の処理などは、確実に大きなテーマとなりますね。
モノは使ってくれる人がいて初めてその役割を果たし、価値を発揮するワケですから。
それが
”いつか使うかも・・”
”手放すには惜しい・・”
などの理由で、少しずつでも着実に積もり積もっていくんです。
時の経過と共に ”塵も積もれば山となる” の環境が出来あがってしまいます。
そういう状態が部屋のあちこちに見られます。
晩年はおばあ様が他界されて一人暮らしだったそうですが、独居には十分すぎるスペースに、とてつもない量のモノが所せましと保管されておりました。
人は、加齢により足腰も年々弱くなっていきます。
近所にコンビニなどがあればまだ良いですが、お店が無い場合はプラスαのモノを備蓄してしまう事になりますね。
次に、部屋を整理したいと思っても、奥の方に収められた備蓄品は記憶の彼方だったりします。
使われるコトなく時間だけが過ぎていく…そして気づいた時には既に期限が切れていたり、不用品化してしまっている。
さらにその不用品を処分する余計な体力も残っていない。
この様な状況に陥る高齢者のお宅は今後ますます増えていくと思います。
そうならない為に、自分が片付けられない状態に陥ってしまうまでに、”断捨離” や ”生前整理” ”終活(しゅうかつ)” などを進めていくことで、シンプルで住みやすい生活環境へ改善する事は非常に良いアイデアです。
何でも一気に進めるとそこに必ず綻びやしわ寄せ、何らかの負担がいきますから、日々の生活に ”整理” ”見直し” の習慣を組み込んでいく事が一番いいんです。
…なんて言うのは簡単ですが、一人で始めるのは難しいですよね・・。
こちらのおじい様が生活なさっていた頃、そんな言葉や考え方はまだ浸透してませんでしたからね・・。
いわゆるゴミ屋敷の床が見えない程・・・という訳ではないのですが、備え付けの収納やタンスはびっしり埋め尽くされています。
モノが多い、間口が狭い、昔の仕様で天井もぶつけてしまいそうなくらい低い・・とミッション的には中々のハードルですが、進めていきましょう!