どうして”片付けられない”のか分からない
なぜ私は片付けれられないのか?
「片づけられない・・」
「今の部屋の状態、誰にもみせられない・・」
と当社にご相談に見える方が多く、そしてその悩みがいかに深刻であるという事を日々強く感じております。
「一体どうすれば片付けられる様になるのだろう・・?」
「どうすれば二度と散らからない様に出来るのだろう・・?」
そんな疑問や謎に応えるべく、定義や具体例を挙げながら様々な情報を集め、 その真理に迫ってみましょう。
汚部屋(ゴミ屋敷)の定義
ごみが野積みの状態で放置された、ゴミ集積所ではない建物(主として居住用)もしくは 土地のこと。
居住者が自ら出すごみはもとより、近隣のごみ集積所からごみを運び込んだり、 リサイクル業を営んでいるとしてごみを溜め込んだりする。
~ウィキペディアより原文引用~
現在では主にバラエティー番組を中心にマスコミ等で認知が広がりをみせていますが、 原因やタイプも多様化し一括りにする事は困難なのが現状です。
その一例として、
・猫(犬)屋敷:多数飼育、鳴き声、糞尿など近隣住民への深刻被害
・不法投棄:闇業者などによる処分場などを経由しない違法投棄行為
など中には殺人事件にまで発展したケースもございますが、ここでは
・ゴミ屋敷/汚部屋:室内に物が散らかった状態で、片付けられない
とお悩み、お困りの方々に焦点を絞り進めて参ります。
片付けられない病!?
社会の多様化に伴い、ストレスを抱える人が増加。
一昔前には “なまけ病” などと呼ばれたりもした “うつ” にも、近年では真剣にその対策を講じる企業も増え、 積極的に取り組む姿勢にへと変化が生じてきています。
まだ一方で、“ADHD(注意欠陥多動障害)” がこのゴミ屋敷問題を引き起こす一つの原因ともいわれています。
ADHDの抱える方の特徴として、
- 多動性【そわそわして席に留まっている事が困難、落ち着きの欠如】
- 衝動性【順番を待てない、話が終わる前に話してしまう。 衝動買い】
- 散漫性【注意を持続させる事が困難。 音・物につい気を取られる】
等が挙げられます。
ADHDはこれまで脳の “発達における障害” と考えられておりましたが、 近年では “発達の遅延” によるものであるという事がわかってきました。
幼少期に一般的健常者との比較で認められたこの構造面での発達の “遅延” は、 時間を経過とともに健常者と全く同じようになるのです。
それでは健常者の脳の発達レベルに追いついたその子どもはそれまで生じた差を詰める事が出来るのか?
残念ながらその研究結果の答えはまだ出ておりません。
ADHDの症状について少し知っていくと、誰しもに「もしかして私も当てはまる?!」と 考えさせられたり、してしまうのではないでしょうか?
例えば、引越しや年末の大掃除の際、作業中にも関わらずクローゼットの奥の懐かしいアルバムや写真などに 気を取られ、眺めて、気付けば時間が経過していたりなど・・・。
■ADHDについての関連書籍
図解 よくわかる大人のADHD(著:榊原 洋一 、司馬 理英子)
ADHDに予備知識がない方にも、特徴的な症状などについて図解でわかりやすく書かれています。社会生活の上で症状との対応方法なども描かれており、短時間で読み切る事が可能。
大人のADHDワークブック(著:ラッセル・A・バークレー)
この本の著者自身が家族にADHDを抱える一方、医療者・専門の研究者として多くの治療を手掛けています。発達障害に苦しむ人々にとって是非お読み頂きたい一冊。
グズの人にはわけがある(著:リンダ サパディン、ジャック マガイヤー)
今現在、自身の先送り癖に対し自己嫌悪に陥ってしまっている方々へ向け、向き合い乗り越えていく事への勇気や救いを与えてくれる一冊。
「片付けられない」一つの傾向としてADHDについて触れました。
引き続き書籍や資料など、ご相談者のお部屋の問題・実情に絡め考察していきたいと思います。