人はナゼ年と取ると耳が遠くなるのか? 難聴を放置するとヤバイ事
今回のお題は『難聴』です。
それも後天的なやつ!
年齢を重ねてから進んでいく”加齢性難聴(老人性難聴)”に絞った特集記事となります。
「耳が遠い問題と片付けになんの関係があるの?」
そう聞かれると残念ながら、「直結します」とはお答えしかねます。
が、当社への生前整理・片付けご依頼案件の延長で、決して見過ごしてはいけない問題だと実感させられたケースも少なくありません。
まぁそれについては追々ご紹介していくとして・・。
耳が遠い事をユーモアたっぷりに笑いに誘うコントネタ等がありますが、実際にはそんな微笑ましい日常の光景は限られたモノでしょう。
難聴問題を抱える当事者や生活を共にされるご家族にとって、どんな厄介事が実際にあるのかも知っておく事は重要です。
この加齢性難聴、一体何が原因で、どのような症状・特徴があるのでしょうか?
加齢性難聴についてかじってみた
この加齢性難聴、聴力が弱っていく時期には個人差があるものの、一般的には40歳頃から下降ラインを辿っていくといわれております。
とはいえ初期段階では実際の日常生活では何ら支障もないため、なかなか実感しない方が多いでしょうが、皆さん”モスキート音”についてご存知でしょうか?
モスキート音とはその名の通り、蚊が飛ぶような17,000Hz前後の高音域を指します。
ひと昔前の話になりますが、若者にのみ聞こえる特性を利用し、コンビニ前にたむろする若者の迷惑行為の抑止目的で鳴らしている店舗がありました。
加齢性難聴はこう様な高音域の聞こえる幅(可聴域)が、どんどん低く狭く聞こえにくくなる症状を伴います。
10代の頃にしか感知出来ない音もあるので、そういう意味では聴力というのは相当若い時期にピークを迎えてしまっているのかも知れませんね?
どうです? 客観的に自分がどれだけ聞こえているか知りたくないですか?
そんなモスキート音聴力チェックが可能なサイトを見つけたので以下シェアしますので、一度ご自身の耳年齢がいくつなのかクリックして調べてみてください。
シグニア
テスト結果はいかがだったでしょうか?
難聴が進行・悪化していくと、スマホの着信音、体温計のピピッという完了音など高い音に気付かなくなり、更にテレビや日常会話の聞き取りにも支障が出て来ますので、今現在大丈夫な方も知識として持っておいてムダにはなりません。
またこの様な難聴者と同居されている方々にとって、少しでも有用な情報になればと思い、綴る特集記事ですので、何かのお役立てとなれば幸いです。
加齢性難聴で困るのは本人だけ? 巻き込まれる同居者達
さてここからは、難聴にまつわる実際のケースの中から、一例をご紹介して参りましょう!
当社がご提供しているのはあくまでも「片付けに関連するサービス」です。
今回は知人の知人(ほぼ他人:笑)経由、本ケースは一戸建てに2世帯で暮らすYさん宅のお話。
生前整理目的で整理片付けを進める傍ら、ご家族の強いご要望で対応させて頂いた案件となります。
人に健康寿命がある様に、生活面でも健康的環境でないと暮らしを楽しめないと考えるのが、当社が生前整理を激推しする一番の理由です。
不用品ゴミが山積み、太陽光や風が阻まれた薄暗い部屋、棚から溢れたモノが埋め尽くす床。
こんな環境は、足腰も視力も聴力も弱った方が暮らすのに適しているとは言えないでしょう?
仮に「健康面で問題ないから…」と言って放置していても、何かのキッカケに転倒・ケガ・骨折・うつ・認知等の問題を引き起こす(あるいはより悪化させる)可能性は決して低くありません。
今回ご紹介するケースでは、光が入らないほどモノが積み上がるお宅ではありませんでしたので、要不要の分別と不用品の片付け回収を進める事で、半日で一気に視界がひろがるスッキリ空間を手に入れる事が出来ました。
ただ、問題はそれだけじゃない、そう、難聴問題です!
御年80歳を迎えるお父さま。
時々耳鳴りに悩まされたりと、近年加齢と共に聞こえていたものが聞きづらくなった結果、大きなボリュームでTVを視聴する様になられました。
普通に聞こえるご家族にとっては、騒音レベルのボリュームになるため、それは苦痛となります。
またこのお父さま、地声が元々大きい方なのですが、難聴が始まってからは輪をかけて大きな声でお話をされるようになりました。
標準的聴力を持つ聞き手からしてみれば、何か驚かされたり、怒鳴られているような感覚に陥るほどです。
一日中この様な大きな音に囲まれると、頭痛やストレス、体調不良を訴える方も少なくありません。
更なる問題は”聞こえにくいのが日常”となったお父さま、会話で何度も聞き返す事が増えたのは致し方ありませんが、”聞こえたフリ”という必殺技の使い手ともなられてしまったのです。
何気ない会話なら良いのですが、共有すべき大事な用事・情報の場合にこの技を使われる事で、「ちゃんと言ったでしょっ!」という問題も発生。
家族の連絡網崩壊の始まりです。
- 爆音TV
- 怒号レベルの話声
- 聞こえたフリ
病院での診察結果もやはり加齢によるものでした。
そして僕は思いました。
この問題って多分こちらのご家庭に限った事じゃない!
いいえ、むしろ結構な”難聴(老人・加齢性)あるある”なんじゃないかって!
そして放置なんてしていい問題ではないし、このままでは誰もハッピーにならない!
ところが家族で補聴器を勧めても、高額かつ効果に懐疑的なお父さまは乗り気にならず、消極的態度。
「何か良い案はないですかね~」
というご家族の相談となりました。
もちろんこの時点では改善策を持ち合わせない為、”良い案が出てきたらご提案”と保留させて頂きました。
失ってしまった聴力を元通りにする事はできなくとも、ご家族・ご本人の負担を最小限に補う方法はないものか?
その改善方法や上手に付き合う方法についても掘り下げていく前に、まずは補聴器について調べてみた内容を皆さんと共有したいと思います。
補聴器の効果・費用相場・メンテナンスや使い方調べてみた
難聴問題改善策の選択肢の一つでしたが、”補聴器は高額過ぎる”というネックでお父さまに却下されてしまった件。
でも僕自、実際にいくら位の費用がかかるのか、製品の良し悪しなど全く知識ゼロ!
やっぱりある程度知っておかないと話になりませんので、少し調べてみました。
補聴器の仕組み
難しい話はここでは不要と考え割愛します。
補聴器には
- 音を拾うマイク
- その音をあなたの耳に適切に調整するIC
- 調整後の音を伝えるスピーカー
からなります。
補聴器が高いワケ
補聴器には補聴器自体の価格のみならず、その人その人の耳に合わせた高度な技術調整費用が含まれています。
購入したからスグOKとはならず、そこから個別にオーダーメイドで適切に仕上げていきます。
また一度行えばそれでOK!ではなく、例えば老眼鏡の様に時間経過とともに進行する度に合わせ、都度その後も調整が必要となります。
小さな機器にハイテク技術の詰まった補聴器ですので、その他にも定期的にメインテナンスも必要・・・なんて負担をひっくるめると”技術調整料”が高額になるのもうなづける話ですね。
補聴器グレード/タイプ | 価格帯(片耳あたり) |
プレミアム | 30~50万円 |
アッパー | 20~30万円 |
スタンダード | 11~20万円 |
耳穴式 | 個人の耳形状に合わせオーダーメイド 目立たず、装着・違和感が少ない |
耳かけ式 | 耳の後ろにかけて使用 機能・機種共に最も選択肢が豊富 |
RIC式 | 耳かけ式の一種 耳の中に受信機が入り、より目立たない |
上記はあくまでも平均的な価格帯という事で、機種によっては両耳セットで軽自動車が買えてしまうくらいの高額な商品だってあります。
ただし必ずしも価格=自分の耳にあった品質・機能ではありません。
だとすると、高額を支払ってハズレなんて引けない!と二の足を踏む心理は大いに理解できます。
補聴器を買う前に 自分に合う正解の機種を選ぶ
高額の補聴器を購入後、「やっぱ合わない」と身に着けるのを止めてしまっては、経済的損失だけでなく、生活環境改善が全く進みません。
生活を共にする相棒として、焦って購入する事だけは絶対避けましょう!
じゃあどうすれば・・?
まずは比較です、身近な利用者から感想を聞いたり、実際に使ってみるのです。
本気で補聴器導入を検討されているのなら、まずは無料(または有料)レンタルサービスを活用しない手はありませんよ!
お伝えしたい事が多すぎて、記事が長くなりすぎてしまいましたので、今回はこの辺で区切りを付けたいと思います。
加齢性難聴について色々調べてみて初めて知った事、その中で感覚的に抱いた疑問、更なる新事実、その他の選択肢、新たなサポート等々、次回は続けて参ります。