収納スペースの少ない建売マンションでは、収まりきらないモノの行き場がないのが頭痛の種
ココ最近は猛暑のせいにして実際の作業に関連する記事をサボっておりましたので、久しぶりに更新いたします。
さてさて。
今回は夫・子供・子供・子供+ママサンの少子化社会に貢献する5人家族という素晴らしい構成(子は宝!! 国は積極的にサポートせんとダメっすよ)。
賑やかで楽しいのはいいけれど、散らかし役担当の3人の小さな子供さんの育児を抱え、家事をこなすだけでも大変な毎日である事は容易に想像がつきます。
加えてママさんも”片付け苦手”を自認されていて、色々迷った挙句お電話を頂きました。
「とにかく部屋が一向に片付かなくて、どうしていいのかお手上げです・・」
茨木市某所からのご相談を受け現地へ参りました。
※ごめんなさい、今回はビフォーアフター画像が全く掲載できない案件の為、出来るだけ詳細が伝わるよう状況描写に気合いれますっ!!
到着したのはセキュリティーもしっかりした造りの、いわゆる今風の小洒落たマンション。
早速、お宅にお邪魔しドアを開けると、廊下の両サイドに部屋が分かれ、突き当たりにはLDKとベランダから明るい光が射し込む清潔感のあるおウチでした。
- 玄関に靴が溢れていません
- 床に障害物がありません
- 何かが腐ってしまったようなニオイも全くありません
というように汚部屋あるある3か条(いま強引に作りましたが・・・)にも抵触しません。
電話で伺っていた状況から経験則で抱いていた上のイメージとは程遠い感じ(たまにあります)。
この様に人によって ”散らかっている” ”片付いている” の感覚や基準は非常に幅があるのです。
でも他人は他人、自分は自分ですから、やはり ”自身がどうしたいか?!” 改善したい点や希望のイメージをまず持つ事が大事ですね。
部屋割りとモノの配置の正解がわからない・・・だから片付かない
いつもお伝えしている事ですが細かい設定など、人の数だけ状況は異なります。
なので今回も、本案件に絞りにこのテーマについて考えてみましょう。
全体を見渡してみると、ごみ屋敷とは程遠く、汚部屋感も全く感じさせないお宅。
それでも現に相談者さまは困っている。
色々お話を伺いつつ、個別の部屋チェックを進めていくと、問題点があぶり出されてきました。
- 家の収納スペースに対して、モノが多すぎる
- モノの必要とされる時期・頻度・人物などの用途分けが一切なされず、ひと塊に集められてしまっている
- 特に子供部屋の半分は物置と化している
この3点がご本人を苦しめている元凶なのです。
当然自身で認識されておりませんでしたので、一つ一つ糸を解いていくように例題を挙げつつお伝えしていきます。
ご本人の希望と目に付いた点の改善に着手します。
【天袋スペース】
どのお宅でも日常生活において、まぁ触らない箇所ですよね?
もしもココに日常的に消耗する品が収められている様であれば、他にもっと良い場所があるはずです。
そして、ココ以外に年に一回あるいは一生の内で数回くらい必要になる大事なモノがあれば、それはこの天袋にこそふさわしいモノでしょう。
そんな感じで選別、整理を進めていきます。
【共有スペース】
リビングやキッチンだとか既にその用途がハッキリしている箇所の話ではありません。
普通に居室として設けられている部屋の使い方として、こちらのご家庭では”ほぼほぼ共有クローゼット化”している部屋があります。
5人も居てモノが多い・・・、結果論ですね。
家族全員の衣類をはじめ、雑貨、書類・書籍、季節で入れ替わる家電などなど、行き場のないモノ達の逃げ場所になっていますので、ハッキリ言ってカオス。
要不要を前提に人、用途、頻度に振り分け、収納場所を再検討しつつそこに規則性を持たせないと、今後問題の発生源になりますから・・。
【子供部屋】
部屋を片付けたいというのがご希望ではありますが、その中で最優先されたいのが”子供の為の部屋をしっかり確保してあげたい”というものです。
およそ6畳の部屋には、一番上のお子さんの学習机が置かれ、赤ちゃんとまだ幼児という2人に関するモノはまだ非常に少ない状態。
ベビーベッドは設置されているものの、その中には子供用のおもちゃに限らず、行き場を失くした様々なモノが無造作に突っ込まれ、床面にも溢れだし3畳分程占拠しています。
※ちなみにこのベビーベッドの話は最後に再び登場します
とにかく子供に関する以外のモノが多すぎるので、そっくりそのまま全部室外へ出しました。
お子さんについて、将来の片付け教育について・・諸々実践で使える手法、ゲーム感覚で取り入れる工夫等々、色々お話をしながら楽しく進める事が出来、無事6畳間は子供専用のエリアになりました!!
片付けるにもまずその為に必要な材料を持たないといけないので、コンサルサービスではそれぞれの相談者さまに対して毎回時間を割かせて頂いております。
そして最後にご自身の決定を下される準備が整うのです。
つまるところ、そこからは自分自身のさじ加減ひとつなのです。
・・・と言ってしまえば簡単なのですが、これって他人がそばにいる事で普段とは違うパフォーマンスが得られる(必ずと言っていい程)、と実感を口にされます。
捨てずに残すべきモノ 祖母から母、母から私、私から子へ
最後になりましたが、実は今回の記事で一番伝えたかった内容になります。
別に片付けとかおそうじには関係ありません。
ママさんの持っていらっしゃるベビーベッド。
本当はこの実物を是非とも画像でご覧頂きたかったのですが、逆にむしろココこそプライバシーをガッツリ守らないといけないポイントですので、どうぞご理解くださいませ。
素朴で温かみのある木製のベビーベッド。
ひと目でビンテージ物だという事がわかります。
折りたたんでコンパクトに収納出来るように作られています。
サイドは赤ちゃんを抱えてベッドに移しやすい様に、ガード部分が手前に倒れ半分の高さになる仕組みに。
そしてその部分には、著作権を持つような有名キャラクターではなく、パステルカラーに塗られたウサギや馬、鳥などの動物があしらわれているのです。
強度的にはまだまだ問題ない様に見えますが、ベッドとしての役目は3人目のお子さんで最後となります。
ご実家からは ”もういいんじゃないの?” と言われたそうですが、こちらのママさんは格別な思い入れがある為、このベッドだけは費用をかけても絶対にリフォームして違う形でも存続なさりたいのだとか・・・。
数年後にはお宅のベランダにベンチが据えられ、子供たちの笑い声が響くイメージが伝わってきました。
後半戦、通常ほとんどのご相談者はスタミナ切れを起こされるパターンが多いのですが、こちらのママさんはモノの選別スピードも要領も全部尻上がり。
ドンドン片付くペースが良くなっていくのです。
ママさんのやる気、自信も漲り、結果想像(希望)されていたエリア以外にも手を伸ばし作業を進める事が出来、大変満足なさっていました。
これからもご家族5人が仲睦まじく、ちびっ子たちも情緒豊かにスクスク育ってくれたらいいですね。
なんだかとても清々しい気持ちに包まれてしまいました。
※きよきよしいではございません