マジメな人ほど陥りがちな “片付けの罠” と “独りの限界”

不用品が選べない、手放さない、捨てられない、だから片付けられない

部屋にギッシリとモノが詰まった汚部屋

「昔から片付けが苦手で、今もどうしていいのか分からず、勇気を出してご相談致しました」

と仰るのは寝屋川市某所のご相談者Kさん。

以前住んでいた家から、実家へ戻られたそうですが、荷物もそっくりそのまま移って来た為、

これまで実家に置いていたモノ + 一人暮らしで使ったモノ

で見ての通り(悲)、足の踏み場もない状況です。

ただ埃やゴミといった類のモノは見当たらず、ゴミ屋敷ならぬ純粋なモノ屋敷(部屋)といったところでしょうか?

約1時間の間ゆっくりとこれまでのいきさつや、今後改善したい点、イメージなどについて伺い、最初に着手すべきポイントを探ります。

このKさん、今、部屋はこのような状況ですが、ご本人の

キッチリ整頓したい”

という思いは人一倍強いです。

しかし一旦片付けを始めようとすると、異常なほどに細かいルールを作り、それを一つとして妥協しようとされない為、当然作業効率は激低になり思うように進まないのです。

例えて言うならこの部屋の中に散らばった色鉛筆をかき集め、それぞれの色鉛筆の長さや色順に並べ直すという感じが近いと思います。

でもこのコンサル片付けをしておりますと、よく似たシーンにも出くわします。

片付けたい、でも片付けられないという相談者さまの中にはあるあるの一つではあります。

現状下でKさんの描く理想の片付けを、実施するコトは可能です。

但しそれは仕事効率面で非常に劣るため、かけた時間や労力に対しての目に見える成果が小さくなってしまうのは仕方がありません。

大きな問題を一足飛び(あるいは二足、三足飛び)にしてしまい、結果相談者さんご自身がゴールに辿り着けずに消耗してしまうのは珍しい事ではありません。

もちろん提案や苦言、リスクやメリット等々、 如何に現状を改善しご相談者さま自身が無理なく維持(または更なる改善)をしていける環境へと近付けていくか …いろいろお話します。

しかしあくまでもご相談者さんの希望されるゴールと、そこへたどり着く進め方に準ずるのがあるべきスタイルです。

モノだけの整理ではなく、相談者さんの抱える所有物 ”モノ” の対する考え方やタイプに合った配置および整理法を知り、実行する事です。

長年かけてついてしまった悪習は、一朝一夕に変える魔法なんて存在しません。

6時間のコンサルの間、ご相談者さまは非常に真剣に、興味深く、私の話に耳を傾けていらっしゃいました。

そして少しずつではありますが、道筋が見えてきたと仰いました。

とにかく捨てる様なモノが非常に少ない為、とはいえ何をどれだけ所有しているのか、Kさんご自身が把握されていない為、目的や種類別に場所を与えて分別を進める事に。

グループ分けされた山、また姿を現したはじめた床を見て、テンションも上がってこられた模様。

モノばかりの汚部屋整理をすすめ、床が顔を出してきた。

でも要・不要を進める次のステップは、誰しも非常に疲労を感じる作業です。

例にもれずKさんにも、疲れの色が濃く出始め、合間合間に小休止を挟みつつ、今回はここで一つの区切りをつけられるコトとなりました。

種類や用途にモノを分別

一人で決定するコトに極端に時間がかかったり、逆に片付け前よりも散らかっちゃうという方ほど、一定の片付け成果が出るまでプロのコンサルタントとの共同作業が望ましい為、本来なら着地点としてはあまりおススメ出来ません。

でも、色々検討の上で決心なさったのであれば、ご自身のペースで進めていって頂ければと思います。

但し決して焦る必要はございません。

根気よく取り組んでください。

合わせてそれまでの間は、安易に新たにモノを購入したり、増やす行動を慎しむなど、自己コントロールを心がけてくださいませ。

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