あれ何か違う? ADHD本人のやり辛さと周囲の違和感どうする
直近の記事ではADHD(注意欠陥多動性障害)について集中的に取り上げております。
当社に寄せられる片付け相談者の割合をみても、このADHDという発達障害のトピックには、つい目がいってしまうのです。
特にマンツーマンでの汚部屋コンサル片付け時での、手を動かしながら、同時に口も動かしながら・・(笑)。
話題は世間話から多少込み入り気味の個人的な内容まで、相談者さん次第で作業を進めていくと、ADHDの自己申告を頂いたり、作業時の行動内容自体が典型的ADHD要素を含んでいる事を代弁していたりするんです。
もちろんそもそもがこの様な前提で一緒に片付けをしている訳ですから、進行上に何ら支障も問題も発生致しませんし、逆に何がしか改善の糸口、ヒントになったりします。
ただこのADHD特有の注意力の欠如、衝動性、過活動などの症状を伴いながら、学業や仕事、家庭生活など、日常生活のあらゆる場面でどの様なご苦労をなさっているのか、周囲からの違和感を向けられる可能性について、やりにくさやしんどさを感じていらっしゃるのだろうという事は容易に推察出来ます。
発達障害は学校のクラスメート・職場の同僚からこう見えているかも
ADHDを含めた発達障害がどう見られているのか?を検索しただけで、ザっと2千万を超える件数がヒットします。
この結果を翻って考えてみると、いかにADHDをはじめ発達障害を抱える当人は、周囲からどう見え、どう思われているか、非常に気にされている事が分かります。
ADHD脳が持つ個性・特徴が表に出るか、裏目となるか、どんな環境でどの様に捉えられるのか?
学校ではADHDの子どもがクラスメートからどのように見えているか?
他の子どもたちと比べて、学習能力や行動が異なるため、クラスメートから「変わっている」「違う」「変なことをする」などという印象を持たれることが充分あり得るでしょう。
そして職場でも同様に、注意欠陥や多動性から起因する問題、人の気持ちが分かりにくいという悩み、ちゃんとしなくちゃ・・思いを秘めながら仕事を進めていくのは大変強いプレッシャーやストレスがかかる事でしょう。
事情を知らない同僚・上司からは、空気が読めない人、ケアレスミスが多い人、イコール仕事が出来ない人、などという評価を低評価を突き付けられ、自信喪失されるケースも見受けられます。
ではどうすれば学校や職場などの社会環境でより良く適応し、かつ受け入れらるでしょうか?
それにはやはり、関わる人々への理解を促したり、時には支援してもらう事だって必要でしょう。
ADHDのカミングアウトは大変勇気がいる事です。
しかしながら周囲の理解があるのと無い場合では、前提条件が全く異なってくるため、自ずとその結果も変わってくるはずです。
もちろん学校・会社という組織単位、そしてそこに居る人々自体の理解・許容体制が充分であるか、など個別の環境・事情を見ることもお忘れなく。
次の機会にはこの延長線で、ADHDと環境選びの視点で取り上げてみたいと思います。
あの人もADHD? 発達障害で才能を開花させた著名人達
日本人同志の”察しの文化”などに代表される様、外国人からは理解不能と言われる曖昧かつ婉曲的な表現や繊細なコミュニケーションは、ADHDの方々にとっても難解で、生活しづらさを感じてしまうシーンと重なる様に見えますが、あなたはどう思われますか?
そんな発達障害の特性を、逆に強味を持つ個性として活かせた人物例を以下にまとめてみました。
別段ADHDに限った事でなく、万人に通じるところですが、”何かを成す”には”自分に適した場所”を見つける事がいかに重要かを物語っている様な気がしますね。
レアケースじゃん!と、必ずしもヒントにはならないかも知れません。
それでも可能性や希望にはなり得るのかと・・・。
まぁ気休めにご覧ください。
モーツァルト
個人的な話で恐縮ですが、モーツァルトという名は知っていても、「あぁ音楽室に居るクラッシックの人ね・・」くらいのお粗末な知識。
もちろんアイネ・クライネやトルコ行進曲、フィガロの結婚などのタイトルが分からなくても「これ聞いた事ある!」という曲の数々が彼によって生み出されたと知るだけで、う~ん天才!と頷かざるを得ない。
ちなみに僕がキャラクターとしてのモーツァルトを身近に感じるきっかけになったのが、映画、アマデウスでした。
音楽を題材にした作品を手にする機会はあまりなかったのですが、2時間超えの作品でハチャメチャぶりを発揮するこの天才にハマり、全く古さを感じる事なく、その後何回も観る事になりました。
5歳で作曲するなど、はじめから音楽家として卓越しまくっていた彼ですが、同時に典型的なADHD性質として見られる注意欠陥、多動性、過集中などの発達障害を抱えていたと考えられております。
余談になりますが、これは僕個人的に大好きな作品の一つであるアマデウス。
1984年製作とかなり昔の映画で、3時間に迫る大作ですが、中だるみさせずに魅入ってしまう程の面白さ、全く苦になりませんでした。
まだ観たことない、という映画好きの方は是非一度のオススメです。
アインシュタイン
博士といえばアインシュタイン! 僕の中の勝手なイメージです。
相対性理論はあまりにも有名で、物理学の分野で最も偉大な発明家の1人ですが、そんな彼も例にもれず発達障害だったと言われている偉人の一人。
3歳になるまで言葉を話さなかったり、アスペルガー症候群や自閉症だったという見解が示されておりますね。
全般的に勉強もついていけない中、数学的能力だけは突出していたそうです。
得意分野、それに特化して磨きをかける事で花開いた天才ですね。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
続いて天才の中の天才、芸術・数学・科学に天文学等なんでも来いのパーフェクト超人レオナルド・ダ・ヴィンチ。
15世紀のイタリアの天才的な発明家、美術家、建築家、科学者と多くの顔を持つ超天才です。
芸術、建築、科学、技術の基礎を築いた人物として、今日我々の世界にも大きな影響を及ぼしています。
そんなダ・ヴィンチも、ADHD(注意欠陥多動性障害)だったのではないかと考えられております。
と診断されているという噂もあります。
とても一生分の時間とは信じられない程の功績を残した彼ですが、未完に終わったプロジェクトはそれ以上にあったようです。
これはおそらく多動性に起因してるんじゃないでしょうか?
この天才の脳からは泉のように次々とアイデアが浮かび上がってくるけれど、それら全てを制御するのは困難で、時間的にも保留となったプロジェクトが忘れ去られたりしたのかと想像します。
まるで汚部屋の中のモノ達の様にね。
ただ一つ言えることは、そんなADHD特性を持ったダ・ヴィンチが、自身の能力を最大限に発揮する事で、人類史上とてつもない成功を収めることができることを実証しています。
トム・クルーズ
映画TOPGUNの大成功に始まり、ミッションインポッシブル、ラスト・サムライ等、世界的大ヒット作を世に送り出し続ける名俳優のトム・クルーズ。
そんな世界的なスターな彼ですが、台本に書かれた文字bやd、pやqなどの違いが分からないという学習障害を抱えておりました。
この学習障害はADHDとも関りがあるとも考えられていますが、彼はセリフを覚えるため、読み聞かせや録音された音声を繰り返す等、努力を重ね克服していたそうです。
50歳を過ぎても作品への強いこだわり、変わらないアクション、今後も多くのファンを引き続き楽しませてくれるでしょう。
黒柳徹子
通称たまねぎおばさんの名で親しまれる黒柳徹子さん。
実はこの国でテレビ放送が始まった頃から出演している方というのをご存知でしたか?
紅白歌合戦の司会者、舞台女優、ザ・ベストテン、徹子の部屋では頭から飴ちゃんを出すおばちゃん、芸人殺しとして若手に恐れられる存在、ユニセフ親善大使等々・・・。
まさに活躍の場を選ばず多才ぶりを遺憾なく発揮し続ける彼女ですが、この方も幼少期からADHD(注意欠陥多動性障害)だったそうです。
当時は問題児扱いされ、退学の憂き目にも遭ったりと、波乱万丈な人生が綴られた著書「窓際のトットちゃん」は累計2300万部を超える大ヒット作(2021年3月時点)となっております。
障害を乗り越える努力や苦労はあったのでしょうが、彼女こそADHDの特徴を、逆に魅力として活かす天職に就いた方なのではないでしょうか?
ジミー大西
芸人さんで発達障害をキーワードとして必ず上位に挙げられるのがジミー大西さんことジミーちゃん。
お笑いBIG3の明石家さんまさんに可愛がられているので、お弟子さんと思われているかも知れませんが、ジミーちゃんは約6年間にわたってさんまさんの運転手を務めていたそうです。
ジミーちゃんは免許も持っていなかったので、免許取得にかかる費用はさんまさんが負担したのですが、手っ取り早く取れる合宿所へ通わすも何度も不合格を重ね、トータルで新車が買えるほどの額になったという逸話があります。
しかし、ここで巨匠、岡本太郎さんにその才能を見い出され大転機!
今では豊かな色彩表現で世界的にも高い評価を受け、日本を代表する抽象画家の一人になっちゃいました。
さんまさん付き運転手そして芸人になるまでは、何をやっても失敗ばかりのジミーちゃん、子供の頃から勉強は苦手ないじめられっ子。
学習障害、ADHD(注意欠陥多動性障害)、サヴァン症候群など様々な推測がされていますが、いずれにせよ何らかの発達障害を抱えている可能性が高いのでしょう。
彼の絵は非常に細かい画風で、作品一枚を仕上げるのに途方もない時間と労力がかかるため、時給換算するとあまりにも割に合わない。
時給300円はあまりにも低い!!!
感じたジミーちゃんは、一度画家を廃業してしまいます。
その後「人を楽しませるのに時給なんか考えたらあかん」、そうさんまさんから説かれ、再び画家の道を再開、現在へと至るのです。
・・・。
もちろんご本人の努力も凄まじいですが、さんまさんと出会えてなかったら、ジミーちゃんどうなっていたでしょうね?
さていかがだったでしょうか?
ひとくちに発達障害といっても様々な分野で色んな方々が活躍されている事がお分かり頂けたことでしょう。
それでもこれはほんの一例で、長嶋茂雄さん、イーロンマスクさん、米津玄師さん、ウィル・スミスさん、さかなくん(さん)等々、他にも大勢の方々が障害を乗り越え、才能を発揮しています。
誰と出会うか、何を見い出すか・・ご興味があればどんどん調べてみると良いでしょう。