高齢者だけの生前整理か 片付かない実家で人生がロスしていく?!
この仕事柄、物を片付けられない事で悩みや障害を抱える人の話をすると尽きません。
今回はここ大阪での実家の片付け問題、家の中が散らかって全然片付かずに困っている人々にフォーカスした記事となります。
問題内容を細分化していくとキリがありませんが、現在、当社に寄せられる実家片付け相談の約8~9割は、その当人である住人よりも子供さんやご親戚からというのが実情です。
「ウチの親の実家が汚部屋というかゴミ屋敷状態、物が多くて散らかっていて片付けてあげたいのですが…」という類の問い合わせ内容です
そんな実家の片付けの相談・依頼なさる理由の多くは、
- 実家と遠く離れた所に住んでいるので、頻繁に片付けに行ってあげられない
- 病気でもないのに何故か消極的になった実家の親に、もっと快適に生活して欲しい
- 実家から離れて生活する様になって、改めて親が部屋を片付けられない人だと痛感した
- 高齢者となった親の生活環境改善や安全対策の一環としての実家整理片付け
- 実家の親ほどじゃないけど、私(相談者)自身も片付けられない人なので自力改善出来ない
- 私が実家の整理片付けをしようにも、必ず親と衝突してしまうために上手く進まない
- 実家との物理的距離は近くとも、仕事が多忙で整理片付け出来る余裕がない
というものです。
上からざっくり片付け相談頻度の高い動機順に並べてみました。
こうしてみると親御さん思いの優しい方が多いなぁと改めて気付きますね。
高齢化社会とまるでセットの様に頻繁に目にする”遺品整理”というワードですが、遺品整理にお葬式、相続問題、資産整理、税対策等々…、これら一切合切を死亡後手続き一括代行サービスに丸投げする利用者が増えてきてるというのをニュースで見聞きしたりすると、時代を反映してるなと感じます。
同居出来なかった息子(または娘)さん夫婦から、または親族の方々からの依頼になるのでしょう。
ただこの亡くなった方の住まわれていた実家がいわゆる汚部屋・ゴミ屋敷状態だった場合は、それまでの生活はどの様に過ごされていたのだろうと想像すると、”やっぱり生前整理の方が幸せな日々を送れたんじゃないか?”って考えてしまいます。
部屋全体が散らかる事によって、やる気を失ってしまったり、気分が沈みがちになってしまう方は決して少なくないのですから。
そもそも物を大事になさる方なら、年々家の中の物が増えやすい傾向にあります。
それでも日々の整理整頓や師走の大掃除等で不用品として廃棄処分されるなら状態維持もできますが、ある程度年齢を重ねていくと、視力・聴力・体力などの身体能力は落ちてきてしまいますよね?
これまで持てた荷物が運べない、高い棚にあった物が取れない戻せない、等という事をきっかけに、収納に収まっていた物も含めて、床に広がっていきます。
その結果、本来人が行き来するスペースが物が侵食し始め、やがて導線すら邪魔してきます。
視力低下が加わると、足元にある物の把握もおぼつかなくなり、不自然な姿勢を強いられ室内を移動するハメに陥るのです。
その先には身体を支える筋力低下等、転倒・ケガのリスクだって起こり得るんです。
日本人の平均寿命は世界的にみても非常に高齢ですが、皆が健康という訳ではありません。
誰にも相談出来ず、汚部屋化する実家の不便な環境下で生活する時間は、ご本人にとって途方もなく長い時間になる可能性がある事を知っておいていただきたいのです。
この様に質の悪い生活環境下、ただただ人知れず自信を失っていく高齢者の生活を想像してみてください。
汚部屋・ゴミ屋敷は心の健康を害します。
だからせめて帰省などで実家に戻られる際は、室内の状況を、暮らしぶりの変化について注意してみて頂きたいと思います。
実家の片付け費用がネック? 不用品回収業者の比較 人生のコスト・コスパってめちゃ大事!
家の中の不用品を片付けるにあたって、実家を不用品回収業者に片付け処分依頼をした際、一体いくら料金はかかってくるでしょう?
恐らくネット検索しちゃえば、すぐに画面の半分程度を埋める業者広告のページが表示されるでしょう。
中には¥0~みたいな業者もあったり、提示額に開きがありすぎて何が正解なのか混乱しますよね。
一般的に独居といわれるワンルーム・1Kあたりの規模のお宅と、3LDK・4LDK等いくつも部屋のある一軒家とでは同じ物でもボリュームに天と地ほどの差があり、作業負担・処分料金だってそれに比例して高額となります。
ゴミ屋敷状態も程度の酷い物件になると、1部屋でも20~30万円程度、一軒家で何台ものトラックが必要なレベルになれば百万円~の単位だって不思議ではありません。
費用もさることながらアナタがどんな片付けを必要としているのか、ぜひ作業の内容について良く検討する事が重要です。
室内の物の中には、要不要が必ずあります。
現金や貴金属などは聞かれるまでもなく”必要品”として区別されるべきですが、それ以外の物を事細かく指示したところで、大半の処分業者はその現場で一つ一つ細かな分別作業なんて付き合ってくれないでしょう。
スピード命ですから。
下手すれば同じ日に2軒、3軒と別案件を抱えて、エリア移動する様な対応なので、手間ヒマかけていればいる程業者にとってのコスパが悪くなる。
パパッと不用品を積み込んで、料金を徴収して帰る。
遺品整理をはじめ片付け回収を名乗る業者全般において、依頼者様の過去の経験談から直接聞き及ぶ機会が少なくありません。
”生きてる内に住みやすくするための片付け=生前整理”でない事が本当にもったいないなぁと常々感じてしまうのです。
同じ実家の片付けならば、”そこに住む人がより快適に暮らし、やがて訪れる自分の死後遺された人々の負担を軽減するために”行う方がどれだけ意味があるかと思いませんか?
同じコストをかけるなら、住人が納得・満足のいく形で整理を進め、後悔のない片付けをした方が絶対にイイ!
手前みそで恐縮ですが、そういう想いから片付けの虎(コンサル片付け)という、一般業者が進んでやりたがらない時間と手間がかかるサービスをご提供しています。
体験された方なら共感頂けるかと思いますが、片付けのプロが一緒になって二人三脚で部屋の物の分別・整理を進めていくだけではなく、作業を通して様々な発見をして頂ける事が大きなメリットとなります。
生前整理には見落としてしまっていた物や考え方に対する気付き、人生の後半戦を見直し、より良いものへと導くためのヒントが沢山隠されています。
生きてる内、元気な内の部屋片付け、苦手な人ならなおさらの事。
アナタも是非一度向き合ってみてはいかがでしょうか?
大阪の実家・汚部屋片付け利用者の実感 片付けの虎(コンサル片付け)
当社が片付けの虎(コンサル片付け)という汚部屋・ゴミ屋敷など片付けが苦手な方向けの”参加型片付けサービス”をご提供している事はお伝えしてきましたが、今度は実際にこのサービスを利用された(あるいは利用継続中の)ご相談者さんとのやり取りや感想について一例をご紹介しましょう。
今回紹介モデルとなるのは、大阪市内某所の2階建て一軒家にお住まいのYさん。
家族構成は60代の父と母、Yさん(30代)、妹(20代)の4人暮らし。
片付け出来ない問題を抱える中心人物がお母さまで、そんな実家の状況に危機感を募らせるのがYさん。
ご実家の様子は、玄関を開けると廊下の幅半分を物が埋め尽くす景色が目に入ります。
1階のキッチンは床だけではなく、既設の食器棚に加えてお手製の吊りカゴや棚が大量に設置され、床どころか空中まで立体的に空間を占拠され、息詰まる程の3Dプレッシャー!
てんこ盛りの物置きと化した食卓、LDKスタイルで地続きのリビングには超大型のTVにソファが鎮座しているものの、ソファは洗濯物やその他雑品が占拠しているため座ることは出来ません。
本当に人一人が行き来可能な導線のみ、見渡す限り物、物、物の物屋敷。
奥の和室も、2階へと続く階段も、既設収納を含む2階の各部屋も全てこんな感じ。
まずはお試しで片付けの虎6回コースをご利用され(ビフォーアフター画像は掲載不可となりますが)、家の2階部分から階段回り等、見違えるほどスッキリ。
初めはやる気も自信もなかったお母さまが実にポジティブにアクティブに変化され、今は片付け更新中という現状ですが、最初のイメージはひと言でいって重たい、重たすぎる実家なのでした。
…とまぁ状況説明はこのくらいとして、Yさんとの実際のやり取りから一部抜粋したものをご覧ください。
個人情報がわかっちゃう箇所等を排除すると非常に散文的になってしまいますが、リアルやり取りをほぼそのまんまご覧ください。
実家の片付けについて Yさんとのやり取り内容の抜粋より
母親はあの家に住み始めてから、子育てや生活に追われて、どんどんきたなくなっていくばかりで、きれいな状態で住んだことがないのだと思います。
導線をまずは確保するというところにはすごく同感です。
壁にどんどん物をかけて貯めていってしまう行為は本当にやめてほしいのですが、今後一人暮らしを始めるので、もっと自分を見つめる時間や余裕ができるのではないかと思っています(ものすごく楽観的な意見ですが)。
私の個人的な意見ですが、今回あと2回で終わってしまうのではなく、今後も継続して母親の片付けを見守っていただきたいと思っています。
ただ、まだ母親とその相談をしていないので、また話してみようと思っています。
せっかく片付けに踏み切ったのだから、継続的にやって、きれいな家になるまで根気強くやってほしいんです。
できれば今後も見守っていただけませんでしょうか。母親にも直接話してみます。
きっと片付け過程を通じて、母親も心の中の整理を始めることができるのではないかと思っています(実際に私も自分の片付けをやっていく中で、そういうふうに感じていたので)。
母親のどうしても捨てたくない思いが、葛藤があるかもしれませんが、今後も辛抱強く付き合っていただけますと幸いです。「モノへの執着<今の快適さ」というところまで、もう少しお付き合いいただけたら嬉しいです。
母親と一緒にこの6ヶ月間を振り返り、家の片付けの色々な面で改善が見られていることを非常に嬉しく思っています。
毎回片付けの改善が、写真からもありありと見られていて、真剣に母親の片付けの課題に取り組んでくださっている姿が見られ、感謝の気持ちで溢れています。
本当にここまで一生懸命に付き合っていただいて、ありがとうございます。
片付けをきっかけに、今後ライフスタイルが変わっていく、生活が気持ちの良いものになっていく、というところが私も母親に味わってほしい、体験してほしいところなので、そのような好循環に変わっていくようにもう少しお力添えいただけないでしょうか。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。